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happyを追究したniko life~さよならメニエール~

「白夜行」のドラマ、魅力を5つ紹介します。

こんにちは、nikoです(^^)


以前、食い入るように読んだ「白夜行」。

その時の感想はこちらは↓

今回はドラマを観ました。
8年ぐらい前に一度観たことあるのですが、すっかり忘れていました。

ネタバレをしないと感想が書きにくいので、少しネタバレしながら書かせていただきます。



まず、全く知らない方は公式サイトのあらすじをご覧下さい↓

東野圭吾の名作ミステリーを山田孝之・綾瀬はるか主演でドラマ化。「白夜行(びゃくやこう)」は、あまりにも残酷な運命を与えられた少年と少女の物語。
幼い頃、初恋の少女を助けるために父を殺した少年と、少年をかばうために母を手にかけた少女が、その後14年間、手に手を取って生きていく。人生のすべてを捧げ続けた少年と、すべてを懸けて応え続けた少女。あまりにも“残酷で、孤独で、純粋な”二人の魂を、14年の愛の軌跡を、山田孝之・綾瀬はるかの、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)のゴールデンコンビで丁寧に描いていく。

観終わった直後の感想

「重い‥」
「どんより‥」

です。

本は長いのを読んだという自己満から達成感を得られたのですが、ドラマの方が直後は魂えぐられました。


ここがよかった!ドラマ白夜行の魅力!


魅力①子役の演技がすばらしい

ドラマの第一話90分ありました。

「亮司と雪穂の子供時代のエピソードから、事件をおこすまで」となっています。

これは見ごたえあります。
1話から相当のめり込みました。

というのも、子役の演技がとっても上手。

亮司はかわいいしピュアで、雪穂はかしこそうで陰があって、、そういう演技もすばらしかったです。

2話以降も、回想シーンでいろんな子供時代の映像が出てきます。
その度に感心してしまうほど。

大人の雪穂(綾瀬はるか)とその子が同一人物に見えるほどです。


魅力②亮司と雪穂の二人の関係がドラマとしてわかりやすい

本では、二人の接触はラストまでほぼありません。
それが本のいいところだと思っています。

二人の関係は【読者の想像にお任せ】という。

恋愛関係だったのか、
幼馴染みみたいだったのか、
利用しあっていただけなのか、

本ではそういう想像をする楽しみがありました。



一方ドラマはというと、、、接触しまくりです(笑)

これを「よかった」と捉えるかどうかは微妙なのですが、『ドラマとしては良い』と私は思いました。

二人は思いっきり依存して、恋愛関係(お互いが太陽という存在)でした。


雪穂のセリフからも、亮司が特別な存在であることがわかります。

時効がきて、
そしたらもう一回太陽の下
亮くんと歩くんだよ
昔みたいに手を繋いで
「いやー殺したね」とか
「でも、あれは仕方が無かったよね」
とか慰め合ったりして
そんな相手、一人しかいないよ。
亮くん以外、私には誰もいないんだよ

この「特別な存在=恋愛」というほど簡単なことではないのですが、「秘密を共有した運命共同体=歪んだ愛」になっているのだと察します。



魅力③二人の心情が表現されている


雪穂は冷静かつかしこい子ですが、心の中は大変なことになっています。

母子家庭→母親に売られる→亮司の父親にやられる→亮司の罪を隠すために母親を殺す

こんな幼少期を送っていれば、心の中はぐちゃぐちゃになってしまうと思います。

そんな雪穂の本音も、ドラマではたくさん表現されています。

私もけっこうな嘘つきだけどさ、
この人(キリスト)も大概だよ。
神の前では皆平等とか、
信ずるものは救われるとか、
求めよさらば得られんとか、
嘘ばっか。
嘘ばっか付いてんじゃないわよ。

と言いながら、協会を破壊します。


また、雪穂が人の幸せを壊したいと亮司に言った時に、亮司は「頭おかしい」と言って、欠点を笑いにかえる友人の話をします。

が、雪穂は、、、

私間違ってるんだよね?
不公平だって思ってるのは間違ってるんだよね?
人の幸せを壊してやろうと思ってることは間違ってるんだよね?

これ笑えるようにならないといけないんだよね?
みんなそうやって頑張ってるから
私もそうやって頑張んなきゃいけないんだよね?
亮は私にそう言ってるんだよね?

言われたくなかった。
亮だけには言われたくなかった。

んー、、わかります。
女って(?)こういうところある。
わかってほしかったんだよ、常識とか関係なく。
大切な存在の人にすべてを受け止めてもらいたかったんだよ。
間違ってるなんて言われなくてもわかってるんだもん。。。



ここからは亮司の気持ちが読み取れるセリフです。

ここでやめなきゃきりねぇだろ。
一緒に太陽の下とか言うけど、
それが幸せとか言うけど、
そんなこと続けて逃げ切ったところで、そんなもん幸せなわけねぇだろ。

(逃げ切るために罪を重ねようと言う雪穂に向けたセリフ)

どうか子供たちに、
本当の罰は心と記憶に下される
と伝えてください。

飲み込んだ罪は魂を蝕み、
やがてその身体さえ、
命さえ食い尽くす。

どうかその前に、
どうか親たちに伝えてください。

(亮司の図書館の書き込みの言葉)

ここからはわかるように、亮司は悪人になりきれないんです。

それでも、父親と自分のせいで雪穂の人生がめちゃくちゃになってしまったことを心に病み、雪穂のために罪を重ねていきます。

雪穂が自分の手を汚さずに時効を迎えられるように。
すべては雪穂のため、、。

こんな風に、ドラマでは本人たちの心情が読み取れるようなセリフがたくさん出てきます。


魅力④ラストシーンの笹垣(武田鉄矢)のセリフ

個人的にとてもよかったのは、最終話の武田鉄矢演じる笹垣のセリフでした。

笹垣は、初めの事件(亮司が雪穂のために父親を殺す事件)のときに担当していた刑事です。

それからずーっとこの事件を追ってきました。退職後、探偵としてずっと調査し続けます。


亮司は、雪穂を幸せにするためにも笹垣を毒殺しようとしますが、「自分に気づいてくれる(興味をもってくれる)存在」の大切さに気付き、寸前で思い止まります。

が、最終話で笹垣をやっぱり刺すんですねぇ。

で、血まみれになった笹垣は、亮司に向かって長いセリフを言います。

全部聞いた方が確実に泣けるのですが、一番の山場を紹介します。

間違えだらけやったけど、
お前が精一杯やったんは俺が知っとる。

一人の人間幸せにするために、
お前は精一杯やった。

お前の子に俺がちゃんと言うたる。

お前に流れとる血は、
ほんまはそういう血や。
俺がちゃんと子供に言うたる。

すまんかった…。
あの日、お前を捕まえてやれんで、
ほんまにすまんかったのう。

迫真の演技でした。
これを聞いた直後、亮司は自死します。


ピュアで、
とても優しくて、
本当は自首したがっていた亮司。

何が正しくて、
何をすべきかわかっているのに、

愛する人を守るために罪を重ねるしかなかった亮司。

最後に笹垣にこんな風に言ってもらえて、よかったね、、。


とてつもなく暗い結末ですが、笹垣のこのセリフに、亮司も視聴者も救われたと思います。


魅力⑤最後の最後まで雪穂は雪穂だ!

亮司の死により、雪穂は警察で事情聴取を受けることになります。


そこで雪穂はすべての罪を亮司にかぶせて、被害者を演じます。

その後も嘘に嘘を重ねて。
こうして私はひとかけらの真実も失った。

ここに雪穂のただならぬ思いが隠れているように思いました。

亮司の命がけの思いを守り抜いたというか。

最後まで、雪穂は雪穂だと思いました。


ドラマ【白夜行】おすすめです。

原作とは違った楽しみ方ができました。

正直、だいたいのものは「原作のほうがいいなぁ、、」と思ってしまうのです

が、今回は原作もドラマもとても楽しめました。

ただし、ちょっと話が重いので、見る前に覚悟が必要になると思います。


思いを語りたくなってつい長くなってしまいました。
読んでくださった方、ありがとうございます。

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