人生模索中ブログ(-.-)

happyを追究したniko life~さよならメニエール~

【読書記録】恩田陸「木洩れ日に泳ぐ魚」

恩田陸「木洩れ日に泳ぐ魚」
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おすすめ度★★☆☆☆

今話題の「蜜蜂と遠雷」の作者、恩田陸さんの小説です。「蜜蜂と遠雷」は数ページで脱落したのですが、恩田陸さんはいつか読もうと思っていた作家の一人です。「木漏れ日に泳ぐ魚」を読もうと思ったのは、本の帯に【続きが気になりすぎて電車を乗り過ごしました】と書いてあって気になったからです。
さっそく読んでみました。

作品について

ある男女の物語。
同棲していた男女は明日から別々の道を歩むこととなりました。同棲最後の夜、どうしても話しておきたい「1年前のある男の死」について向き合います。なんとお互いに「あなたが殺したのだろう」と思っているのです。今夜中に、相手に白状させられるのか、、、?男目線と女目線と交互に話が進んでいきます。

感想

(核心に迫るネタバレはありません。)
おすすめ度は★2。ラットマン以来の最低ランクにしてしまいました。私には恩田さんは難しかったのかもしれません。そして何より男のほうが元旦那に似ている気がして個人的に嫌だったという理由かも‥。

物語の始まり方はとても興味深いものがありました。
お互いの目線で、お互いが犯人ではないかと疑っているのです。引っ越し前夜、今日が最後のチャンスと思っているのがドキドキハラハラ伝わってきました。しかし、ある男の死の話から、まさかの展開に話は進んでいきます。
二人が話をしていくうちにどんどん朝に近づきます。近づいていくと同時に、女の気持ちにも変化が訪れました。私は、「あー、女ってそういうところあるよね。」と思ったのです。ある意味冷静で、ふとどうでもよくなるというか、、。
そういえば1年ぐらい前まで恩田陸さんを男だと思っていました。しかし、この作品を読んで「これは女じゃないと書けないかも、、。」と思ったほど女特有の感情や特性みたいな感覚を感じました。

この本が★2という理由は、「1年も前の殺人事件の真相について、一緒に住んでいたのになぜ話し合わなかったの?」という根本というか、、。話し合いももどかしくて、そして結末もそんなにすっきりするわけではなくて、、。
【そういう微妙な空気】を表現するのがうまいのかもしれませんが、私にはもどかしく、すっきりせずな印象でした。

この本を読んだことのあるみなさんは、どういう印象を受けたのか気になります。私の中の読書の楽しさは、読むことと、自分の感想を書くことと、他の人の感想を読むことです。
次の本はもう買ってあるので来週から読もうと思います(^^)

☆はてなスターをお試しでとりましたが、スマニュー砲も過ぎ去り、さみしい日々でした😭やっぱりはてなブログははてなスターでしょ✨!!と再確認したので、またスターやブクマやコメントいただけたらうるうる喜びます(T-T)
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【読書記録】道尾秀介「カラスの親指」道尾マジックにかかりました。

道尾秀介「カラスの親指」
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おすすめ度★★★★☆(4.5)

今週のお題「秋の空気」
読書の秋ですね。一昨日昭和記念公園の丘で秋の空気を感じつつ、この本を読み終えましたので読書記録に残します。

作品について

いつも通りの雑なあらすじ紹介をします。
主人公は詐欺師タケさん。タケさんは過去にいろいろあり、生活のために詐欺師をしています。そこで出会ったのがテツさん。一緒に詐欺をするようになります。それから、まひろ&やひろ&貫太郎という3人の少年少女と出会い、いろいろあって5人で住むことになります。各々の過去の清算のため、5人で力をあわせて詐欺を計画、実行するお話。

この本は、数人の方から「おすすめだよ」と言われていたので読んでみたものです。映画化もされているそうです。全く知らなかった自分に驚き。
公式サイトhttp://movies.foxjapan.com/crow/index2.html

感想

(核心は伏せますが若干のネタバレはあり。しかしぜひ読んでほしい作品なので、気を付けながら書かせていただきます。)

実はこの本、9割読んだ時点では★3でした。最後の1割で★4。さらに解説を読んで★4.5まで上がりました!!

私のミステリデビューは道尾秀介さんの「ラットマン」でした。初めての読書記録も書きましたが、おすすめ度★2という今までの最低ランクをつけています。
今回、「カラスの親指」を読んで、道尾秀介という人のことがほんの少しわかった気がしました。たった2冊ですけど、、。いろいろ無知だったのかな?と思う過去の記事はこちらです↓

まずはイマイチだった点から。
余談ですが、人はマイナスな点のあとプラスの点を言われた方がいい気分になって印象も強まるそうです。

イマイチな点を大きくくくると、「思わせ振りと丁寧すぎる説明」です。

例えば…

①アパートの火事のシーンでは、

テツさんは死んだ。
出会って三ヶ月半で-。
たったの三ヶ月半でテツさんはこの世を去った。妻のもとへ、彼は旅立っていったのだ。

とあります。
純粋な私は、「え!テツさん死んだの😱?」と心がギュンとなったのですが、そのすぐあとに、

と思ったら、ドアから飛び出してきた。わりと元気そうな動きをしていた。

と。
L(゚皿゚メ)」私の心配を返せ!!
となりました。


②他にもほのめかし多数
「それについてはすでに説明してある。」という言い回しや、「知らないふりをしていたけど本当は知っていた。」というような場面がたくさんありすぎて、「またかよー。」となります。
一番イラっとしたのは、貫太郎が物語の山場に怪しい行動を多々とります。「なんかあるのかなー?」とその度にドキドキしてしまうのですが、実際はヘボヘボな展開に。
とても読みやすかったけど、このような思わせ振りなどのおかげで9割読んだ時点で★3だったのです。

さらには「ラットマン」同様、伏線回収や謎の行動に対する事後説明が多い。そこまで解説しちゃう?というほど。

が、実は事後説明のくどさもラスト1割を読んだら「おおおお、それじゃぁ仕方ない!!」とこの本の良さに変わってしまったのです。

【「木を見て森を見ず」だった私】
「ラットマン」と「カラスの親指」を比べたときに、事後説明のくどさは同じような印象を受けましたが、読後感については真逆になりました。
ぜひ読んでいただきたいので、物語の核心は伏せて書きますが、この感動が伝わるか、、、。

私は一つ一つの事柄や事件についてまどろっこしい事後説明を読んでイラっとしていましたが、この物語は一つ一つの事柄だけではなく、もっと全体を、もっと客観的に読む楽しさというのがあるなと思いました。まさに、『木を見て森を見ず』状態。『森』が見えたときに初めてこの本の楽しさやすごさがわかります。(実際、「こんなうまくいかねーだろ。」と思いましたが。)
何より『森の目的』が、私は気に入りました。【みんなやり直せるんだよ】ってね、、。

そして、この本の最後にある解説が素晴らしかったのです。普段解説ってつまらなくて飛ばすこともあるのですが、非常に面白かったし、本文では気づけないことも気づかされました。それがこのことです。

タケさん(とテツさん)は詐欺師。
貫太郎はマジシャンです。
貫太郎のセリフにこんな言葉があります。

理想的の詐欺と理想的なマジックの違いをご存じですか?

理想的な詐欺はですね、相手が騙されたことに気づかない詐欺なんですよ。でもそれと同じことがマジックにも言えるかというと、全くの反対なのです。マジックでは、相手が騙されたことを自覚できなければ意味がないのです。

すべて読み終わってから考えると、「あーこの本(特に『森』の部分)は道尾秀介のマジックだったんだな」と思いました。
丁寧すぎる事後説明、伏線回収の結果、すべての種明かしがありました。騙されたことを自覚してもなお満足。
なるほど。道尾マジックに拍手(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
その後、もう少し道尾秀介について深いことが解説にもかかれていましたが、興味深かったです。もう一冊読んでみようと思える作品でした。


おまけ
①割と序盤に、指の説明があります。とっても面白かった。実際電車で指を動かしてしまうほど。ここ読みどころです!!
②私はタケさんをずっとホリエモンをイメージして読んでいました。もうホリエモンしか浮かばなくて。しかし、映画化では阿部寛ではありませんか(|| ゜Д゜)そして、テツさんは村上ショージ!!(笑)ありえません。テツさんはもう少しイケメンのイメージでした。ホリエモン、共感してくれる人がいますように、、★★

はてなスター、お試しではずしています。

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映画「蜜蜂と遠雷」公開初日に観た感想

今朝、起きたら雨が降っていました。
今朝、基礎体温を計ったら下がっていました。

つまり、私にとってちょっと憂鬱な朝でした。こうなったらhappyにしようと思い、優雅に朝風呂に浸かり映画を観に行くことを決めました。

本日公開の「蜜蜂と遠雷」です。

あらすじ

3年に一度開催され、若手ピアニストの登竜門として注目される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
かつて天才少女と言われ、その将来を嘱望されるも、7年前、母親の死をきっかけに表舞台から消えていた栄伝亜夜は、再起をかけ、自分の音を探しに、コンクールに挑む。
そしてそこで、3人のコンテスタントと出会う。岩手の楽器店で働くかたわら、夢を諦めず、“生活者の音楽”を掲げ、年齢制限ギリギリで最後のコンクールに挑むサラリーマン奏者、高島明石。幼少の頃、亜夜と共にピアノを学び、いまは名門ジュリアード音楽院に在学し、人気実力を兼ね備えた優勝大本命のマサル・カルロス・レヴィ・アナトール。
そして、今は亡き“ピアノの神様”の推薦状を持ち、突如として現れた謎の少年、風間塵。国際コンクールの熾烈な戦いを通し、ライバルたちと互いに刺激し合う中で、亜夜は、かつての自分の音楽と向き合うことになる。果たして亜夜は、まだ音楽の神様に愛されているのか。そして、最後に勝つのは誰か?
(公式サイトより引用)

感想

これから観る方がたくさんいると思うので途中までネタバレはありません。ネタバレかな?と思うところで予告しますので、個人の判断でお読みいただければと思います。

私は原作を5ページほどで脱落したものです。私はピアノが大好きですが、音のないピアノの小説は読むことができなかったのです。

映画を観終わった直後の感想は、「この内容を、どうやって音のない文章で表したの?」ということでした。しかし、原作を読んだ方たち、さらには著者『恩田陸』さんは私とは逆だったのです。

文字から音が聴こえてくるとまで言われる圧倒的な音楽描写を伴うこの物語は、恩田曰く、「そもそも、この小説は絶対に小説でなければできないことをやろうと決心して書き始めたもの」であり、「映画化の話があった時は、なんという無謀な人たちだろうとほとんど内心あきれていた」ほど。
(公式サイトより引用)

私とは逆に、原作を読んでからこの映画を観た方はどんな感想を持つのだろうととても気になりました。文章だからの良さというのがあるのでしょう。むしろ原作を読まないで映画をみたからこそ楽しめたのかも?と思ったりしています。

私としては、とてもいい映画でした。しかし、絶対夫とは一緒に観れない、そして友達と楽しく観る映画でもないなと思いました。全体的に明るい印象ではありません。しかし観終わったあとは満足感でいっぱいになりますので、そこはとてもよかったです。
正直この映画を、音楽に興味がない人が観たらどう思うのでしょうか。うちの夫なら確実に寝ると思いました。
ただ、もう一度言いますが私はとても気に入りました。


【私のイチオシ】
(大事なネタバレではありませんが、ちょっと展開を書かないと伝わらないので書きます。)

①塵と亜夜の連弾
「月がきれいだね。」と言ったあと、塵がドビュッシーの月の光という曲を弾き始めます。そこに亜夜が加わり、即興の連弾が始まります。途中の曲はわからないけど、メドレーのようにベートーヴェンの月光につながります。
そのときの二人の楽しそうな姿。
連弾の楽しみ、即興の楽しみ、知っている身としては、わくわくが止まらず、「月つながり即興連弾」がおしゃれすぎて興奮しました。
映像がアップされていたので、興味のある方はご覧下さい。ただし、映画館で観る予定がある方は、ここで聴かずに映画館で聴いた方が絶対いいと思います。

②本選の演奏
本選は協奏曲(オーケストラとピアノの演奏)でした。
聴き応え抜群。もう映画館ということを忘れて拍手しそうになりました(笑)
私も一度だけモーツァルトのコンツェルトを小学生の時に弾いたのですが(遊びの範囲です)、そのときの気持ち良さ、快感、興奮はいまだに忘れられません。映画館で聴いているだけですが、興奮してしまいました。ぶっちゃけ誰が勝つかなんてどうでもよかったです。物語の山はそこじゃないなと思いました。

③キャストがよかった
原作を読んでいないため先入観もなかったのですが、主要人物4人がとてもよかったです。コンクールという場はもっとギスギスしそうなのに、4人はそういう雰囲気ではなく、お互いを尊重しあっているようなところが素敵でした。協奏曲の練習でスランプに陥るマサルに、亜夜が手を貸すシーンがあります。一緒に音を奏でるというのは楽しいことだとマサルも気づいたのかな?それぞれに葛藤はあるのですが「やっぱりピアノが好き」ということが4人から伝わりました。


以上が、原作を読まずに映画を観た感想です。
原作、気になります。 ただ、多分やっぱり読みきれないんだろうな、、なんて思います。すごい分厚いし。
私、音楽は耳で聴きたい。だけどどんな描写なのかちょっと気になるなと煮え切らない気持ちです。親が原作をもっていたので、気がついたとき(いつになることやら。)読んでみようと思います。

その前に恩田陸さんの「木漏れ日に泳ぐ魚」が気になっているのでこちらの方を先に読む確率大です!!


あ!!!!
【蜜蜂と遠雷】、、タイトルと物語の繋がりは何一つわかりませんでした。なぜこのタイトルなの?原作を読めばわかるの、、、?


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【読書記録】東野圭吾「ラプラスの魔女」勝手にキャストを考えました。

東野圭吾「ラプラスの魔女」

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あらすじ

ある日、温泉地で硫化水素による死亡事故が発生した。青江(研究者)は事故についての調査を依頼され、温泉地を訪れる。そこで1人の少女を見かける。

後日、遠く離れた別の温泉地でまた硫化水素による死亡事故が発生した。青江が調査のためにその地を訪れると、驚くことに彼女がまたいた。

彼女は一人の青年を探していた。それにしてもなぜ彼女は2箇所の事故現場にいたのか。彼女は何者なのか。これは硫化水素による自然災害ではないのか、、?

感想

(ネタバレなし)
さすがは東野大先生。気になって2日で読んでしまいました。
途中で青年と少女のことについては「こんな展開かな」と読めるところもありました。しかし、根源(ネタバレになるので書きませんが)が明かされてくると、「まさか?まさか?」と思いながら足早にページをめくってしまう自分がいました。そして、真実を知ったときにとても悲しい気持ちになりました。
ラストは明るくはないのですが、どんよりとした気持ちを引きずることも読み終えることができたのでよかったです。

この小説は映画化されたようです。本の帯に桜井翔くんと広瀬すずちゃんが写っていたので私は勝手に、青年が桜井翔くん、温泉地にいた子が広瀬すずちゃんだと思って読み進めていたのです。
「この青年、桜井くんのイメージじゃないけどなぁ、、」と途中思いながらも最後まで読んでしまいました。ブログ用に写真を撮るためブックカバーをはずしたときにふと帯を見たら、福士蒼汰くんが写っているではありませんか。青年役=福士蒼汰なら、とても納得です!では、、桜井くんは何役?青江かな?、、もう少しおじさんのイメージだったのでそれもピンと来ないけどなぁ、、。
今調べてきたところ、桜井くんは青江役でした。そして中岡という刑事役に玉木宏さん!!イケメンすぎる刑事だ!!青年と少女の父親たちのキャストもわかりました。青年の父がトヨエツ!少女の父がリリー・フランキー!!リリー・フランキーは私のイメージとだいぶ違いました😣

小説を読んだときに、自分が監督なら、、とキャストを考えるのが好きです(^^)
ちなみに私なら、こんな感じにします。
(◎しっくり ◯うーん、、まぁこの人かなぁ)

少女→広瀬すず◎
青年→福士蒼汰◎
青江(研究者)→平山浩行◎
中岡(刑事)→安田顕◯
少女の父(医者)→佐々木蔵之介◎
青年の父(映画監督)→寺島進◯orとよえつ◯
です。どうですか?このキャスト!
中岡がしっくりこないなぁー、、。


この作品は、「人魚の眠る家」と少し似てるかな?と思いました。

またしばらく東野先生から離れます。

無音の読書タイムはメニエールの私にとって、いい時間です(^^)
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【読書記録】伊坂幸太郎「陽気なギャング」シリーズ

こんにちは、nikoです。

今回は「伊坂幸太郎さん」の小説を初めて読んでみました。

読書初心者のため、味玉お兄様(id:single-father-ajitama)がおすすめや好きな本を教えてくれました。
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伊坂幸太郎さん、名前だけは知っていましたが、一冊も読んだことありません。おすすめしていただいた中から私が読んだのがこちら♪
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「陽気なギャングが地球を回す」
「陽気なギャングの日常と襲撃」

感想

◎冒頭の文章がgood!!
この2冊ともに冒頭の文章がありました。それが私の中では素敵だと思います✨

二人組の銀行強盗はあまり好ましくない。
二人で顔を突き合わせていれば、
いずれどちらかが癇癪を起こすに決まっている。縁起も悪い。
たとえば‥(省略)。

三人組はそれに比べれば悪くない。
三本の矢。文殊の知恵。
悪くないが、最適でもない。
三角形は安定しているが、
逆さにするとアンバランスだ。

それに、三人乗りの車はあまり見かけない。逃走車に三人乗るのも四人乗るのも同じならば、四人のほうが良い。五人だと窮屈だ。

というわけで銀行強盗は四人いる。

ここに書かれているように、この本は銀行強盗さん4人の物語です。
しかもただの銀行強盗ではなくて、みんなが特技(特殊能力?)をもっています。

◎登場人物のキャラがgood!
嘘が見破れて、公務員の成瀬。
お話好きな喫茶店を経営している響野。
スリが上手な若者、久遠。
時間がわかっちゃうシングルマザー、雪子。

この4人が偶然であって、銀行強盗する仲間になります。
でも、悪い人たちではなくて、むしろいい人たちなのかもしれない。

読んでるうちに、久遠くんがどうしても三宅健くんに思えてきてしまいました笑
身長とか風貌とかの記述は覚えていないので違うかもしれませんが、お茶目なかんじとかが健くん、、。

このキャラクターたちのやりとりがテンポよく、そしてユーモラスに描かれています。

◎伏線を気持ちよく回収してくれる。
いろいろなことが起こります(笑)
が、すべて繋がっていて、最終的にちゃんと伏線回収もしてくれるので、読了後はすっきりします。

ただし、私は一気に読めなかったので、「なんだっけこれ、、あー?なんかはじめの方に出てきてたような?」みたいに忘れがちでした。一気に読む方がさらにおもしろいと思います。

◎怖くない!!
私、コナンもNGなほど怖がりなのです。東野圭吾先生はギリギリ大丈夫(ダメなときも多々。)です。
そんな私でも、この本は全く怖くなくて、むしろおもしろいです。読み終わってすっきりさわやか、時にスカっとします。最近どんよりしたミステリを読んでいたので、こういう本を間に挟むといいなと思いました。

◎辞書のような文は何?おもしろい!
チャプターの下に、いつも辞書の引用のようなものが載っています。これ、よく読むとちょっとおもしろいです。例文も乗っていたり、クスっとしたり、どういうこと?と思ったり。
もう一回読めばまた意味がわかるのかもなぁ?とも思います。

もう少し伊坂さん読みたいけど、、

ギャングはもう一冊あるようなのですが、一旦伊坂さん離れます。

「カラスの親指」を注文したので、次に読んでみようと思います(^^)
友達からは辻村深月さんもおすすめしてもらってます。

メニエールになったおかげで本の楽しさに気づけて、今さらですがどんどん読もうと思います(^^)


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「白夜行」のドラマ、魅力を5つ紹介します。

こんにちは、nikoです(^^)


以前、食い入るように読んだ「白夜行」。

その時の感想はこちらは↓

今回はドラマを観ました。
8年ぐらい前に一度観たことあるのですが、すっかり忘れていました。

ネタバレをしないと感想が書きにくいので、少しネタバレしながら書かせていただきます。



まず、全く知らない方は公式サイトのあらすじをご覧下さい↓

東野圭吾の名作ミステリーを山田孝之・綾瀬はるか主演でドラマ化。「白夜行(びゃくやこう)」は、あまりにも残酷な運命を与えられた少年と少女の物語。
幼い頃、初恋の少女を助けるために父を殺した少年と、少年をかばうために母を手にかけた少女が、その後14年間、手に手を取って生きていく。人生のすべてを捧げ続けた少年と、すべてを懸けて応え続けた少女。あまりにも“残酷で、孤独で、純粋な”二人の魂を、14年の愛の軌跡を、山田孝之・綾瀬はるかの、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)のゴールデンコンビで丁寧に描いていく。

観終わった直後の感想

「重い‥」
「どんより‥」

です。

本は長いのを読んだという自己満から達成感を得られたのですが、ドラマの方が直後は魂えぐられました。


ここがよかった!ドラマ白夜行の魅力!


魅力①子役の演技がすばらしい

ドラマの第一話90分ありました。

「亮司と雪穂の子供時代のエピソードから、事件をおこすまで」となっています。

これは見ごたえあります。
1話から相当のめり込みました。

というのも、子役の演技がとっても上手。

亮司はかわいいしピュアで、雪穂はかしこそうで陰があって、、そういう演技もすばらしかったです。

2話以降も、回想シーンでいろんな子供時代の映像が出てきます。
その度に感心してしまうほど。

大人の雪穂(綾瀬はるか)とその子が同一人物に見えるほどです。


魅力②亮司と雪穂の二人の関係がドラマとしてわかりやすい

本では、二人の接触はラストまでほぼありません。
それが本のいいところだと思っています。

二人の関係は【読者の想像にお任せ】という。

恋愛関係だったのか、
幼馴染みみたいだったのか、
利用しあっていただけなのか、

本ではそういう想像をする楽しみがありました。



一方ドラマはというと、、、接触しまくりです(笑)

これを「よかった」と捉えるかどうかは微妙なのですが、『ドラマとしては良い』と私は思いました。

二人は思いっきり依存して、恋愛関係(お互いが太陽という存在)でした。


雪穂のセリフからも、亮司が特別な存在であることがわかります。

時効がきて、
そしたらもう一回太陽の下
亮くんと歩くんだよ
昔みたいに手を繋いで
「いやー殺したね」とか
「でも、あれは仕方が無かったよね」
とか慰め合ったりして
そんな相手、一人しかいないよ。
亮くん以外、私には誰もいないんだよ

この「特別な存在=恋愛」というほど簡単なことではないのですが、「秘密を共有した運命共同体=歪んだ愛」になっているのだと察します。



魅力③二人の心情が表現されている


雪穂は冷静かつかしこい子ですが、心の中は大変なことになっています。

母子家庭→母親に売られる→亮司の父親にやられる→亮司の罪を隠すために母親を殺す

こんな幼少期を送っていれば、心の中はぐちゃぐちゃになってしまうと思います。

そんな雪穂の本音も、ドラマではたくさん表現されています。

私もけっこうな嘘つきだけどさ、
この人(キリスト)も大概だよ。
神の前では皆平等とか、
信ずるものは救われるとか、
求めよさらば得られんとか、
嘘ばっか。
嘘ばっか付いてんじゃないわよ。

と言いながら、協会を破壊します。


また、雪穂が人の幸せを壊したいと亮司に言った時に、亮司は「頭おかしい」と言って、欠点を笑いにかえる友人の話をします。

が、雪穂は、、、

私間違ってるんだよね?
不公平だって思ってるのは間違ってるんだよね?
人の幸せを壊してやろうと思ってることは間違ってるんだよね?

これ笑えるようにならないといけないんだよね?
みんなそうやって頑張ってるから
私もそうやって頑張んなきゃいけないんだよね?
亮は私にそう言ってるんだよね?

言われたくなかった。
亮だけには言われたくなかった。

んー、、わかります。
女って(?)こういうところある。
わかってほしかったんだよ、常識とか関係なく。
大切な存在の人にすべてを受け止めてもらいたかったんだよ。
間違ってるなんて言われなくてもわかってるんだもん。。。



ここからは亮司の気持ちが読み取れるセリフです。

ここでやめなきゃきりねぇだろ。
一緒に太陽の下とか言うけど、
それが幸せとか言うけど、
そんなこと続けて逃げ切ったところで、そんなもん幸せなわけねぇだろ。

(逃げ切るために罪を重ねようと言う雪穂に向けたセリフ)

どうか子供たちに、
本当の罰は心と記憶に下される
と伝えてください。

飲み込んだ罪は魂を蝕み、
やがてその身体さえ、
命さえ食い尽くす。

どうかその前に、
どうか親たちに伝えてください。

(亮司の図書館の書き込みの言葉)

ここからはわかるように、亮司は悪人になりきれないんです。

それでも、父親と自分のせいで雪穂の人生がめちゃくちゃになってしまったことを心に病み、雪穂のために罪を重ねていきます。

雪穂が自分の手を汚さずに時効を迎えられるように。
すべては雪穂のため、、。

こんな風に、ドラマでは本人たちの心情が読み取れるようなセリフがたくさん出てきます。


魅力④ラストシーンの笹垣(武田鉄矢)のセリフ

個人的にとてもよかったのは、最終話の武田鉄矢演じる笹垣のセリフでした。

笹垣は、初めの事件(亮司が雪穂のために父親を殺す事件)のときに担当していた刑事です。

それからずーっとこの事件を追ってきました。退職後、探偵としてずっと調査し続けます。


亮司は、雪穂を幸せにするためにも笹垣を毒殺しようとしますが、「自分に気づいてくれる(興味をもってくれる)存在」の大切さに気付き、寸前で思い止まります。

が、最終話で笹垣をやっぱり刺すんですねぇ。

で、血まみれになった笹垣は、亮司に向かって長いセリフを言います。

全部聞いた方が確実に泣けるのですが、一番の山場を紹介します。

間違えだらけやったけど、
お前が精一杯やったんは俺が知っとる。

一人の人間幸せにするために、
お前は精一杯やった。

お前の子に俺がちゃんと言うたる。

お前に流れとる血は、
ほんまはそういう血や。
俺がちゃんと子供に言うたる。

すまんかった…。
あの日、お前を捕まえてやれんで、
ほんまにすまんかったのう。

迫真の演技でした。
これを聞いた直後、亮司は自死します。


ピュアで、
とても優しくて、
本当は自首したがっていた亮司。

何が正しくて、
何をすべきかわかっているのに、

愛する人を守るために罪を重ねるしかなかった亮司。

最後に笹垣にこんな風に言ってもらえて、よかったね、、。


とてつもなく暗い結末ですが、笹垣のこのセリフに、亮司も視聴者も救われたと思います。


魅力⑤最後の最後まで雪穂は雪穂だ!

亮司の死により、雪穂は警察で事情聴取を受けることになります。


そこで雪穂はすべての罪を亮司にかぶせて、被害者を演じます。

その後も嘘に嘘を重ねて。
こうして私はひとかけらの真実も失った。

ここに雪穂のただならぬ思いが隠れているように思いました。

亮司の命がけの思いを守り抜いたというか。

最後まで、雪穂は雪穂だと思いました。


ドラマ【白夜行】おすすめです。

原作とは違った楽しみ方ができました。

正直、だいたいのものは「原作のほうがいいなぁ、、」と思ってしまうのです

が、今回は原作もドラマもとても楽しめました。

ただし、ちょっと話が重いので、見る前に覚悟が必要になると思います。


思いを語りたくなってつい長くなってしまいました。
読んでくださった方、ありがとうございます。

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【読書記録】綾辻行人「十角館の殺人」

綾辻行人「十角館の殺人」
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おすすめ度★★★★☆(4.5寄り)

読んだきっかけは、「慟哭」のときと同じです。

読んでるときにこのツイートしたのですが、、、


仕方ない、、という誤字はありますが(笑)
rkoさん(id:rko-3rdgeneration)からリプがありました(*゚∀゚人゚∀゚*)♪

いつも通り雑なあらすじ

(ネタバレなしです。)
殺人事件のあった島は、事件後無人島に。そこに、大学のミステリサークルのメンバーが7日間旅行に行きます。タイトルにもあるので、、、そこで殺人が起こるという話です。
島での場面と、本土でのサークルの他のメンバーの動きの場面とで切り替わります。
半年前の殺人の犯人はわかっていません。この新たな殺人との関連は?!

感想

(ネタバレしたいけど、しません)

まず、非常に面白かった!!!これが高得点の理由です。
私はコナンすら見られないぐらいの怖がりです。タイトルに「殺人」とあるので、殺されるのはわかっていたのですが、なかなか誰も殺されないのですよ、、。
で、おっかなビックリ読み進めるわけです。

一人殺されたら、どんどん殺されます。後半200ページは、気になってしまってほぼノンストップで読破しました。

【この本のよさの分析】
①自分が島にいる気持ちになってしまう

島では次々に殺されてしまうのですが、読んでいると自分まで怖くなります。
仲間が殺されていく恐怖
次は自分かも?という恐怖
残された人たちが喧嘩やヒステリっぽくなる感覚
私は人一倍感化されるので、乗り移ってまじで怖かったです(;゚д゚)


②犯人にゾクっとする。
ちょっとびびりましたよー。これ。
ネタバレしないようにこの良さを伝えるのは至難の技なのですが。ページめくったら、一行書かれてたんですよ。

私は全然気づかず読み進めていたため、大事な一行を読んだときに、
「え?「ん?」「え?」「ええ?」
となりました。
この本の一番のよさだと思います。


③トリックあかしが丁寧
最後独白ということで、犯行の一部始終が書かれています。丁寧なのでモヤモヤは消えます。

【この本のイマイチの分析】
①怖すぎる。
コナンですら見れないレベルの私なので、、、。
独り暮らしだったら、友達んち行くレベルに夜は無理。ちょっとグロい死に方と、情景描写がうまいのか想像しちゃう感じと、突然誰かが死んじゃう怖さと、徐々に追い詰められていく残った人たちの心情と、、、、。
昨日はメイク落とすのも怖くて、半分ずつ、片目だけつむって洗いました。
めっちゃおすすめするけど、怖がりの独り暮らし女子は要注意。

②ミステリ初心者には、ニックネームがピンとこない。
私、本気で著名人とかも知らないので、このストーリーに出てくるニックネームがよくわからず。このニックネームがわからないと意味のない話でもあると思うぐらい重要なので、、そこは残念。(知らなかった自分が残念、、なのかも)

③いっちばん最後がよくわからなかった
↑これ、読解力の問題??

プロローグと繋がってることはわかったのですが、誰が誰に渡したのかがイマイチわからず何回か読みました。ネタバレサイトの優しい説明で納得。


ちなみに、この本30年ぐらい前らしいです。こんな怖くて楽しい本を30年間知らずに生きていました。
そして何より綾辻行人(いつも本や著者の読み方わからないのですが、あやつじゆきとさん)のデビュー作だそうです。

ミステリ作家って、頭の中絶対へんですよね。。。

まとめると、、、

怖いのも大丈夫!!
夏だし「あっ」とだまされるような、でも最後にはちゃんと丁寧なトリック明かしもあって、モヤモヤしたくないよーん、って人にはとってもおすすめです!